【地山製作 (失敗編)】

ここでは地山製作の失敗作をご紹介します。

地山のモデルは木本正次さん原作の映画、TVドラマ等で有名な『黒部の太陽』に登場した関電トンネル(扇沢〜黒部ダム)です。
1968年に公開された同タイトルの映画を初めて観たときは、深い感銘を受け、破砕帯、フォッサマグナなども、この映画で知りました。

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陶芸用粘土(細目)です。

真空土練機からの押し出されたままの形で、円柱状になっています。

重量 約5kg
 
A

掘削は電動ドリルを使うつもりなので、ドリル刃長を考慮して長さ200mmになるまで縮めます。

板の上で両手で回転させながら両端を叩く感じで圧縮させていきます。


B

およそ200mmになりました。
C

ここから板で叩いたりして、巾と高さが約120mmの角柱に変形させていきます
  D

上部を若干短くして、台形状にします。
E

高さ(約120mm)を確認します。
F


両サイドに厚さ12mmの板をセットして、底巾(約120mm)を確認します。

次に、この板の上をワイヤーを滑らせて底をカットします。
G

底を切り離し、上側をひっくり返して破砕帯を仕込む位置に印をつけます。
H

破砕帯用の穴をくり抜きます。

くり抜きに使っているのは、「平線カキベラ」と云う道具で、陶芸用品店などで買えます。
I

画面下側の底部と同じ高さ位になるまで、くり抜きます。
壁厚は15mm〜20mmです。
J

くり抜いた穴に乾燥した砂を詰めました。
K

切り離していた底部を貼り付け、くり抜きで余った粘土で切り口を塞ぎます。
L

地山の成形はこれで完了です。

あまり風通しの良くない、日陰でゆっくりと乾燥させます。
M

2、3日乾燥させてから、平線カキベラで表面を削ります。
M

左から成形直後、乾燥1週間目、乾燥2週間目の状態です。
乾燥するにつれ、縮んでいる様子が判ると思います。

そして、右に注目して下さい。
N

割れちゃいました。  T_T  

結局、同じ方法で3個製作した地山は全部割れちゃいました。
O

敗因は
  1)破砕帯用の砂と地山用粘土との収縮差
  2)砂の装填密度が高すぎた
  3)収縮の大きい細目の地山用粘土を使った
  4)底部を貼り付ける際の密着が不十分であった
  5)くり抜いた穴を囲む壁の厚さが均一ではない
などが挙げられます。

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